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台湾ペットシッター「毛小愛」日本進出で売上10倍達成

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台湾発のペットシッターマッチングプラットフォーム「毛小愛(Fluv)」が2025年6月に日本市場に正式参入し、わずか3ヶ月で売上を10倍に拡大させる成果を上げました。日本の厳しい規制環境下で「第一種動物取扱業」の許可を取得し、KOL戦略とB2B2Cモデルへの転換により急成長を遂げています。

日本市場進出の背景と課題

毛小愛の共同創業者兼CEOの陳思璇氏は、起業2年目から日本市場への進出を視野に入れていました。その理由として「台湾市場の収益規模には天井があり、日本のペットケア市場は少なくとも台湾の7倍、ペットケアの検索需要は台湾の10倍」と説明しています。

日本市場の魅力は高い需要にありますが、同時に以下の課題も存在していました:

  • 規制の壁:日本では仲介プラットフォームでも「第一種動物取扱業」ライセンスが必須で、取得に約1年を要する
  • 信頼構築の難しさ:日本人はペットケアに関する信頼を非常に重視する
  • デジタルデバイド:日本の中高年層のデジタル化レベルが比較的低い

急成長を支えた戦略

毛小愛は日本市場で短期間に急成長を遂げるために、二つの重要な戦略を展開しました:

1. インフルエンサー(KOL)戦略

信頼構築のために、ペットコミュニティで数十万のフォロワーを持つ日本のCEO、山本広美氏をパートナーとして迎え入れました。山本氏は消費者コミュニティでの影響力とビジネス拡大能力を兼ね備えており、短期間で複数のペットインフルエンサーとの提携を実現しました。また、全日本動物専門教育協会(SAE)との提携も信頼感の強化に貢献しています。

2. B2B2Cモデルへの転換

初月10万円だった売上は翌月には100万円に急増しましたが、個人ペットシッター(C2Cモデル)の不足により、マッチングできない消費者が多数発生する事態に陥りました。この課題を解決するため、毛小愛はビジネスモデルをC2CからB2B2Cへ転換し、資格を持つスタッフを擁する現地企業(「GrooMe」など)と積極的に提携しました。

企業パートナーには個人シッターより低い25%の手数料率(個人は35%)を提供し、提携のインセンティブとしています。毛小愛はデジタルプラットフォームとして、伝統的な事業者に安定した顧客源と効率的な管理ツールを提供する一方、提携企業は毛小愛のサービス容量を急速に拡大しています。

今後の展望

毛小愛は日本市場でさらなる成長を目指し、以下の戦略を推進しています:

  • M&Aの推進:100人以上のサービススタッフを擁する現地企業とのM&A交渉を進行中
  • 提携拡大:ペットグルーマー、預かり家庭、宿泊施設などとの提携を継続
  • サービス拡充:年末までに日本の提携ペットシッター数を現在の約40名から300名に増加させる目標

陳思璇CEOは「ペットの預かりサービスやトレーニングなどのサービス内容を積極的に深化させ、AIマッチングシステムを導入してユーザー体験と効率性を全面的に向上させ、アジア太平洋地域で最も信頼されるペットサービスSuper Appの構築を目指す」と今後のビジョンを示しています。

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